銀行のカードローンの即日融資が見直される見込みのようです(平成29年9月15日付東京新聞参照http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201709/CK2017091502000254.html)
過去のコラムにも書いていますが、銀行に総量規制が及ばないため、過剰貸付が行われていることは以前から問題になっていたところではありますが、即日融資が見直されることによって、その場しのぎの安易な借入れが減少することになるでしょう。
記事には、反社会勢力への融資の排除のためと書かれていますが、多重債務者の増加抑止という効果が強いのかなと思います。
しかし、単に借りにくくするというだけでは本当の多重債務問題はなくなりません。相談に乗っていていつも思うことは、借りたくて借りる人はいないのです。やむを得ず借入をしている債務者の方が大半なのです。
その背景には、非正規社員問題、ブラック企業問題、雇止め、介護離職の問題、イジメ・・・など、社会の問題が見え隠れします。
その手当をせずに、今回の即日融資見直しで、単に数値上の多重債務問題が減少したことをもって改善したと捉えられてしまうことは問題の本質を覆うことになるでしょう。