自己破産件数が前年比1.2%増加の6万4637件となり、13年ぶりの増加となったことが報じられました(時事通信2月10日記事引用)。
理由は明確にされている訳ではありませんが、銀行の「カードローン」がその原因のひとつではないかとの分析がされています。
一昔前は、借金というと、いわゆる「サラ金」と呼ばれた消費者金融から借りている方が多かった時代もありましたが、現在では、あえて消費者金融から借りるというのは若干の心理的な抵抗があると思います。
しかし、銀行のカードローンというと、途端に心理的抵抗が下がるようです。
それもそのはず、連日のように芸能人を起用したCMが流れていますし、何より、大手銀行のカードで借りるとなると、「サラ金」のようなマイナスのイメージはないからだと思われます。
また、預金カードと一体型になったカードで、あたかも自分の預金をおろすかの如く借りられる簡単さが拍車をかけているといえるでしょう。
実際に、相談に乗っていると、年齢が若い人ほど、銀行のカードローンを利用して生活費や交遊費を借りているとうケースが多いと実感しています。
ただし、注意しなければならないのは、銀行のカードローンといっても、結局は消費者金融と内容は同じです。具体的には貸付利率(利息)も変わりません。「銀行だからなんとなく安心できそう」というのは、単なる根拠のないイメージといってよいでしょう。
このような根拠のない安心感が借り入れ人口を増幅させ、その結果、自己破産の増加と結びついているのかも知れませんね。
当事務所では、自己破産のご相談も承っています。また、自己破産以外の借金整理の方法もありますので、悩む前にお気軽にご相談ください。